災害時医療支援船構想実現に向けた最後の山場

避難所船官民会議がキックオフ

先に2015.3.6付けの記事(災害時医療支援船構想実現へあと一歩)に構想実現に向けて最後の一山を超えるための課題についてふれていますが、このほど井上欣三神戸大学名誉教授は、その詰めの道筋を実現する取り組みを具体化しました。

民間船を活用した災害時の被災者支援においては災害時医療支援船構想が掲げる三つのプロジェクト(搬送船構想、宿泊所船構想、避難所船構想)が柱です。復旧復興期における搬送船構想(キャリーシップ)については透析医会を中心とする事業推進組織の手で実施することが可能です。宿泊所船構想(ホテルシップ)については被災自治体が中心となって実施することが可能です。但し、避難所船構想(ドクターシップ)は、借用したい船が大型、期間が長期に及ぶ、また、支援する医療も分野が広い、福祉支援も重要、医療福祉支援には組織的活動が必要、等々かなりの大規模となることが想定されることから、避難所船構想(ドクターシップ)は、広く医療界と船舶業界とが協力するなかで国のプロジェクトとして実現することが望ましい。
それには国・地方の行政と構想推進組織とが相互に連携協力する関係を構築することが不可欠ということから、医師会らの医療団体、国・地域の行政関係者、船舶所有者、海事関係者、らにより、避難所船構想を実現するための官民相互の連携協力のありかたについて検討する場づくりを呼びかけました。

井上欣三神戸大学名誉教授の呼びかけに呼応して、医師会を中心とする構想推進組織体、国・地域の行政関係者、船舶所有者、海事関係者、医療関係者等から参加の意思が表明され、その結果、7月12日にキックオフ会議を実施する運びとなりました。

呼びかけの趣旨、委員名簿、キックオフ会議の次第、会議趣旨等は下記からご覧いただけます。

検討会議準備資料2015.0712

キックオフ記事(神戸新聞

災害時医療支援船プロジェクト