阪神淡路大震災から20年
避難所船構想実現のステージへ
―シンポジウム開催―
カーディフ大学留学 本橋 桃子 v1
当研究室から、イギリス カーディフ大学へ留学中の 本橋さんからお便りが届きました!
井上先生、臼井先生、広野先生、世良先生、操船研究室のみなさんへ
お元気ですか。
随分ご無沙汰しています。
イギリスに来て早いものでまもなく半年が経とうとしています。これまで旅行、語学留学、国際交流、国際会議、学会、仕事等で海外に行ったり、短期的に住んだことはありますが、本格的に海外に拠点を移し生活するのはこれが初めてです。
井上先生やみなさんのお陰で、こうしてイギリスの船員国際研究センターで留学生活をスタートすることができ、大変感謝しています。しかし、外国における学生生活がいかに大変で孤独かということを、ここに来て初めて理解したような気がいたします。
まず、環境面が大きく変わりました。イギリスはとても乾燥していて、通常屋内の湿度は30%台です。すぐにひどい風邪をひいて長引いた為に、最初のスタートが遅くなり、肉体的にも精神的にも辛かったです。風雨も強い日々が続く中、最初は諸手続き等で遠いところまで徒歩で行くことが多かったです。日本人学生もほとんど見かけません。
次に、勉強面では最初から高い専門性が求められ、ついていくのに必死でした。私が所属する社会科学院では、研究生のためにいろいろな研究手法のコースが組まれています。大変だったのは、哲学と現代政治経済学、質的及び量的研究手法の授業でした。哲学はpositivism, post-structurism といったなんとか主義の成り立ちから研究への応用を学びました。現代政治経済学は、グローバリゼーションを国家、国際組織、会社、労働、組合等を軸に考え、討論しました。質的及び量的研究手法は理論と実践の混ざったものでしたが、やはり人類学の立場から様々な専門用語と分厚い専門書を紐解く毎日でした。
最後に、生活面では一軒家を8人でシェアしています。乗船実習の直後に引越したので、特に抵抗はありませんが、テレビ・電話・洗濯機といった今やどこにでもあるようなものがないのが大変不便です。洋食は安くつきますが、和食は割高です。全体的に物価が高く、食料品は日本より安めですが、日本の100円ショップで手に入るような日用雑貨が恐ろしいほど高く、品質があまりよくありません。例えば、ホッチキスや皮むき器は日本から送ってもらいました。
ここに来て言語の問題も感じています。私の英語は高い専門性を、自由に表現できるほど十分とは到底言えません。それでも生活に不自由はないはずなのですが、やはりストレスは溜まります。これが日本語を一から始めるような海外留学生なら、その苦労と大変さは想像を超えると思います。井上研究室の留学生の皆さんは昔も今もそのような苦難を乗り越えて、頑張っておられるのだと思うと、本当に頭が下がります。同時に、研究室の財産でもあると思います。私の方はなかなか前途多難ですが、なんとかこの苦労を糧に将来日本に知識と経験を持って帰れるようにしたいと思います。井上先生を始め、若い先生方、研究室のみなさんが今後も健康で、多
方面でご活躍される事を期待しています。日本に帰国の際は、必ず研究室に遊びに行きますので、また話し相手になってくださいね。ありがとうございました。
本橋 桃子
今月1日に研究センターの仲間とレバノン料理を食べに行ったときの写真です↓↓↓
2006.3.15
イギリス留学中 - England