(井上先生の定年退官(2009.3月末日)後における「新現役」としてのご活躍の様子をお知らせするページです)

2011.8.5 KANRIN宗谷海峡航行安全評価


本研究委員会は、日本船舶海洋工学会プロジェクト研究委員会としてH19年度に承認され、H20年度より活動を開始し、3ヵ年を研究期間として実施されました。委員会は井上名誉教授が委員長となって、海上交通、海難防止、油流出、船舶運航、漁業、関係官庁の専門家によって構成され、平成22年3月には3ヵ年の活動をとりまとめた報告書が学会に提出されました。

また、この研究成果は日ロ国際会議において発表され、そして、このほど日本船舶海洋工学会雑誌「KANRIN」7月号に当プロジェクト研究委員会の報告概要が掲載されました。(日本船舶海洋工学会誌KANRIN、37号、2011年7月、pp.69)


「宗谷海峡委員会H23.3総括報告」  イメージをクリックすると画像が拡大します


本委員会の研究目的は、サハリンプロジェクトの進展に伴ってLNG船等の航行増加が予想される宗谷海峡に於いて、交通量予測と交通シミュレーションによるリスク分析を行なって、その成果を基に、海上交通面からの安全対策を学術的にまとめることでした。

報告書には具体的安全対策として、宗谷海峡を中心に下記のような項目を含む、
船舶航行管理システム(Vessel Traffic Management System)の設置
が提案されています。
1)    AISによる船舶航行監視システム
2)    航行レーン設定による船舶交通安全管理
3)    航海情報、気象海象情報、漁船操業情報等の航行船舶への提供
4)    事故発生時の対応活動情報の提供
5)    事故想定訓練の実施

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