(井上先生の定年退官(2009.3月末日)後における「新現役」としてのご活躍の様子をお知らせするページです)

2011.7.2 航空運航システム研究会にて講演

「海の視点で・社会安全のためにできること」

平成23年7月2日(土曜)午後、東京海洋大学品川キャンパス楽水会館において、航空運航システム研究会が主催するシンポジウム「社会安全を考える」に井上名誉教授がパネリストとして招聘され、講演とパネルディスカッションに参加されました。

プログラム(写真をクリックすると拡大します)











講演要旨

東日本大震災では大地震に加えてそれに続く大津波、また、原発事故も発生したことから、生活の場も医療の場も多くが失われることになった。慢性の持病をかかえる被災者も多く、住むところを失った住民とともに多くの患者が避難所に身を寄せることになり、そこでは加療を要する患者や高齢の被災者が、劣悪な生活環境、行き届かない医療環境、福祉環境下でストレスフルな避難所生活を耐え忍ぶことを余儀なくされている。

■これまでの「災害時医療支援船構想」を原点としつつ、これからは「運ぶから泊める」へと船による海からの支援機能を拡大する方向にすすむべき。
■災害時には体育館などの避難所生活があたりまえであるかのような発想から離れて、被災者に対し冷暖房、食事、風呂、ベッドなどが整った船が「ホテルシップ」として生活機能を提供する。
■そして、同時に被災者に必要な医療・福祉環境を船が提供できる「ドクターシップ」として活用するべき。

これらを具体的な形で実現することこそが人の命を救う意識に立脚した社会安全への海からの貢献と考える。

会場

研究会長挨拶

講演1

講演2

OBルーム