医療界からホテルシプ要請が相次ぎました

今後の活動の方向性
3月20日に行われた災害時医療支援船シンポジウム(東日本大震災支援集会)において、これまで10年にわたり災害時医療医支援船構想を組織し活動をリードしてきた井上欣三名誉教授が、当日のシンポジウムを締めくくる形で、閉会挨拶のなかで、これまで、災害時医療医支援船構想は「①人を運ぶ、②物を運ぶ」に着目した活動が中心だった。今後は患者の視点から、「③船に泊める、④船で医療を提供する」活動を展開していくべき、との今後への方向性を述べられました。


深江丸は後方支援へ
兵庫県透析医会(宮本 孝会長)は、透析患者が兵庫地域に大量に移動、搬出されることを想定し、その際に深江丸のベッドと生活機能を一時宿泊に提供してほしいとの要望書を神戸大学大学院海事科学研究科(小田啓二研究科長)に提出、協力を取り付けました。



患者団体がホテルシップ係留を厚労大臣に要請
今次大災害には深江丸は後方支援の役割を担うことになりました。ただ、新学期が始まると、この深江丸の使用も難しくなります。これを補完する形で、全腎協・難病連など患者団体は、厚労省・国交省に透析患者のためのホテルシップの配置を検討してほしいとの申し出を書面で提出。患者を一括して受け容れることのできる、船による後方支援継続の要望がなされました。



東北大学病院からホテルシップ派遣要請
宮城県拠点病院の東北大学病院窓口の宮崎先生から兵庫県透析医会赤塚医師経由でホテルシップ派遣要請がメールで寄せられました。今すぐこれを動かすパワーは大阪湾域内共助の枠組みである当支援船委員会には、残念ですがありません。今後はこれをバネに国・自治体行政を含む枠組みへの展開が望まれます。


以上の経緯が日本海事新聞(3月31日)に紹介されました。

災害時医療支援船プロジェクト