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阪神淡路大震災から20年 

避難所船構想実現のステージへ 

―シンポジウム開催― 

わくわく調査船 - 2004 #2


海事科学部が国土交通省のスポンサーシップを得て連携開催
実行委員長に井上欣三教授、深江丸とタイアップ


国土交通省近畿地方整備局のスポンサーシップを得て、神戸大学海事科学部が国道交通省近畿地方整備局港湾空港振興室等と協力して実施する“わくわく調査船”プロジェクト2004がスタート、6月7日から参加者募集を開始した。(定員に達したため募集を締め切りました。)このプロジェクトは、海事科学部が外部機関(国土交通省近畿地方整備局、神戸大学内海域環境教育研究センター、神戸大学発達科学部附属住吉小学校、大阪湾ベイエリア推進機構、生活環境文化研究所等)と連携して実施する地域社会への貢献プログラムであり、本学部の特徴を活かした取り組みといえる。

■プロジェクトの概要

“わくわく調査船”プロジェクトは、中学生が、次世代を担う若者の目を通して「海・船・港」の今と未来を調査する体験型学習の機会を提供するもので、調査対象の港は、今回は尾道港と高松港、これらの港には神戸大学海事科学部附属練習船『深江丸』に乗船して海から訪問する。目的港ではそれぞれ調査目的別に5班に分かれて陸上調査活動がおこなわれるが、航海の途中では日ごろ経験できない操船経験や海の環境調査などの船上活動がおこなわれる。この成果は、中学生が感じた「みなと・うみ・ふねの過去~現在~未来のすがた」として社会に情報発信し、港や海・船の新たな魅力づくりに役立てます。



■委員会の構成

“わくわく調査船”プロジェクト2004実行委員会
実行委員長 井上 欣三(神戸大学海事科学部 教授)
実行委員 廣野 康平(神戸大学海事科学部 助教授)
矢野 吉次(神戸大学海事科学部附属練習船『深江丸』船長)
奥田  薫 (
国土交通省近畿地方整備局港湾空港振興室 室長)
中平 浩之(国土交通省近畿地方整備局港湾空港振興室 次長)
橋本 敏子(生活環境文化研究所 所長)
高田よし恵(生活環境文化研究所 研究員)
協  力 林  美鶴(神戸大学内海域環境教育研究センター 助教授)
田中 雄二(神戸大学発達科学部附属住吉小学校 文部科学教員教諭)
久保 和弘(神戸大学発達科学部附属住吉中学校 文部科学教員教諭)
後  援 国土交通省近畿地方整備局
国土交通省近畿運輸局
神戸大学海事科学部
大阪市
神戸市
社団法人 神戸港振興協会
社団法人 神戸海事広報協会

~ “わくわく調査船”プロジェクト 誕生までの経緯 ~


2000年4月、小・中学校における総合学習の時間を利用して「港を理解」してもらうための教育素材を提供する取り組みが、国土交通省近畿地方整備局港湾空港振興室の事業としてたちあげられた。本事業の委託を受けた(財)大阪湾ベイエリア開発推進機構、(株)生活環境文化研究所が仲立ちとなって、国交省から当時副学長(神戸商船大学)であった井上教授に相談があり協力が打診された。原学長からの指示を得て本学としては、深江丸(矢野研究室)と操船シミュレータ(井上研究室)を教育素材とした学習活動プログラムを立ち上げて協力することにした。このほかにも、井上研究室に留学中の海外留学生(中国、韓国、トルコなど)を中学校に派遣して国際交流プログラムを実施する試みにも協力した。同時期、国交省は、これ以外にも開発してきた多くの教材を「みなとの総合学習」としてどう活かすかを検討する作業部会を立ち上げ、これには矢野船長が委員として参加した。また、同時にこれまでの活動成果を今後にどうつなげるかを検討する「みなとこどもクラブ」運営委員会を立ち上げ、井上教授が委員として参加した。2003年10月、国交省と大阪湾ベイエリア開発推進機構、生活環境文化研究所は、アントワープのポ-トリロにおいて港の啓蒙活動を組織的に実施しているボスマン氏を招聘して協力提携書に調印し、併せて、みなとの学習に関する国際シンポジウム『世界とつながる港湾・海事教育ネットワーク』が開催された。このとき、井上教授が招かれ、『国際人を育成するフィールドとしての海・船・港』と題する基調講演をおこなった。

うみ・ふね・みなとを学ぶことの意義と体験学習の必要性を説いたこの講演と、その後におこなわれたパネルディスカッションがきっかけとなって、シンポジウム直後に国交省近畿地方整備局が大学を訪問し国交省が取り組む今後の港の啓蒙活動に深江丸の運航を通じた大学側の協力を要請した。本学としては社会に貢献する姿勢をアピールできる機会として捕らえ前向きに取り組むこととなった。これを承けて、「みなとこどもクラブ」運営委員会において、2004年4月以降の“わくわく調査船”プロジェクトの実施に向け検討がすすめられ、“わくわく調査船”プロジェクト実行委員会が組織されるに至った。

 

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国内活動 - 2004年度